胴巻きという言葉を良く耳にしているかたが多いのではないかと思うのですが、「胴巻き」とは帯状疱疹のことであります。水痘帯状ヘルペスによる角膜炎が帯状疱疹角膜炎です。このウィルスに最初に感染すると、水痘(みずぼうそう)にかかります。みずぼうそうが治った後にも、このウィルスは身体の神経に潜伏し、ストレスが溜まったり体調を崩したりと、身体の抵抗力が低下することで、発疹を皮膚に伴って出現します。このウィルスによる2回目以後の感染はのことを「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」と呼ばれています。
赤いぶつぶつの斑点が皮膚にいくつもでき、やがてそれが水疱になって破れたあとにかさぶたになるのが、帯状疱疹の発疹です。大きな特徴は、痛みがひどく、身体のどちらか左右にだけに出現するのです。胴巻きイコール帯状疱疹になると死に至るといったことはありません。このウィルスが顔面に存在している、知覚神経の三叉神経(さんさしんけい)に現れると、帯状疱疹の症状が上まぶた、額、鼻先までもに出てきます。目の症状においては、結膜(しろめ)の充血、涙が多く出る、眼痛、まぶしさを強く感じるなどです。
綿状や点状の混濁が角膜(くろめ)の表面にひどくなると出来て、ぶどう膜の網膜や虹彩・毛様体などが侵されてしまって、続発性緑内障やぶどう膜炎にと移行することも考えられ、失明の恐れもあります。全身疾患で治療中の患者や高齢者などといった体力が落ちている人は、再発しやすく、重症になりやすいので十分に注意が必要です。 治療法は、症状に応じてヘルペスウィルスによく効果のあるアシクロビルを、内服、点眼、点滴などで使用します。また二、抗生剤の点眼を次的感染予防のために、ステロイドの使用を消炎のために行うことがあります。
小さいころにかかった水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスは、一生人の身体の中にひそんでいるのだということは、以外にも知られていない事実です。どういうわけか、神経の中に隠れることがこのウイルスは好きなようで、神経線維を体中に分布している線路にたとえると、このウイルスは言うならば駅にあたるところの神経節に、一生隠れているものです。